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深雪〜miyuki〜 第九話〜気まぐれ温泉〜


仕事を終えた深雪たんと深里ちゃんと一緒に街へ出かけることになった僕。

昼間とはいえ、相変わらず外は肌寒い。
こう寒い日は温泉にでも浸かってゆっくりしたいものだけど…。

深里「温泉、楽しみですねぇ〜
裏「え…、あ、そ、そうですね…

…そう、深里ちゃんの提案により何故か僕は彼女達と一緒に温泉に行くことになってしまった。
何故か、そう何故か。

深里「でもちょっと恥ずかしいですぅ…

深里ちゃんはそう言うと両手を頬に当て眉をひそめた。

裏「な、何が?
深里「その…
裏「…うん
深里「実はその温泉、混浴だから…。

え?混浴?
…混浴?

It Japanese KONYOKU?

裏「…realy?
深里「なんて、冗談ですよ〜
裏「で、ですよねぇ
深里「ですぅーv

…なんだろう、何故かこの子の冗談は笑えない。

深里ちゃんと話しながら目的の温泉へと向かう僕達。

深雪たんはというとさっきから黙り込んでいる。
どうやら複数人で居る時は話せないタイプらしい。

深里「でも、混浴だったら良かったですよねぇ
裏「そ、そうかな?
深里「だって裏ちゃん、お姉ちゃんの裸見れちゃいますよv
裏「うん、まぁ確かに…。
深雪「……。

無言で軽蔑の眼差しを寄せてくる深雪たん。
…なんか凄いはめられた様な感じがするんだけど気のせいだろうか。

裏「…いや、なんていうか温泉はやっぱりゆっくり浸かりたいですよね、HAHA
深里「裏ちゃん、鼻の下思いっきり伸びてましたよ
裏「そうですか?
深里「うん
裏「…。

……。
何だか気まずい雰囲気になりながらも温泉へと向かう僕達。

深里「えへへぇ、二人ともなんだか喧嘩したカップルみたいですねv

…この状況でよくそんな事が言えたもんだぜハニー。

深里「はい、なんだか羨ましいですよ〜
裏「あ、あはは…

気まずい雰囲気の中一人天使の様な笑顔を見せる深里ちゃん。
…その笑顔とは裏腹に僕は深里ちゃんの中に悪意を感じるんだが…ッ!

深雪たんが深里ちゃんに頭が上がらないのがよくわかった気がする。

裏「あの…この子いつもこんな感じなんですか?

僕は深里ちゃんに聴こえない様、こっそりと深雪たんに耳打ちした。

深雪「はい…ごめんなさい

深雪たんは胸の下で腕を組み、一つ大きくため息をつくとそう答えた。

裏「…あ、いや別にいいんですが…
深雪「本当に無邪気で純粋な子なんですけど…
裏「…なるほど

深雪たんは深里ちゃんを見ながらもう一度今度は小さくため息をついた。

深里「んー?どうしたのお姉ちゃん?

深里ちゃんはそれに気付いたのか深雪たんへ尋ねてきた。

深雪「あ!ううん、何でもないよ?
深里「そうなの?
深雪「う、うん
深里「そっかぁvあ、温泉見えてきたよー

ふと目の前を見てみると気まぐれ温泉という立て札と共に古びた建物が建っていた。

裏「此処が…その、温泉ですか?
深里「そうですよ〜
裏「へぇ…なんだか雰囲気のあるところですね
深里「だよねだよねv
裏「はい
深里「今日は此処にお泊りです〜
裏「はい…って、ん?
深雪「…え?

…は?
お泊り…?

裏「あの…お泊りって…?
深里「言葉通りですよ〜
裏「いや、そうじゃなくて…
深里「カップルで入れば宿泊費9割引なんですよ〜
裏「いや、そうじゃなくて…というかカップルじゃないし…
深里「どうしたんですか〜?
裏「いや…その…深雪さん?
深雪「え?あ、はい…そうですね…
裏「…。

突然のことに戸惑う僕。
というか深雪たんもまさか泊まりに来たとは思っていなかった様子。

こ、これは一体どういう事なんだキバヤシ。

深里「あのー、もしかして嫌ですか?
裏「いや…、嫌っていうかその…
深里「駄目…ですか?

深里ちゃんは潤んだ瞳で僕に問いかけてくる。

…くそ、そんな目で見つめられたらお兄ちゃんもう…。

裏「あ…えと、わかりました…
深里「え…ほ、ほんとに?

深里ちゃんはきょとんとして少し驚いた様な表情でこちらを見てくる。

裏「…はい
深里「…もぉー、裏ちゃんってば大好きぃっv
裏「わっ…

深里ちゃんはそう言うとその小さな体を僕の胸へと寄せてきた。

裏「み、深里ちゃん…

乳の感触は悲しい程に感じられなかったが、深里ちゃんの温かなぬくもりが僕の体を支配する。
僕はその場のノリに身を任せて深里ちゃんの肩へと手を伸ば…

深雪「…うーらーはさぁん?

…そうと思ったが止めた。

深里「お姉ちゃんったらもー、また嫉妬しちゃってぇ〜
深雪「…そんなんじゃないよ
裏「…コホン、それじゃその…中に入りましょう?

こうして居ても仕方ないので僕はとりあえず中に入ることを提案した。

深雪「そう…ですね
深里「そうだね〜

そうして僕達は入り口の扉を開け、中へと入った。

店の中からは自然な木の匂いが漂い、オレンジに光る蛍光灯が雰囲気を感じさせる。

「いらっしゃいませーv

従業員さんの明るい声が店内に響き渡る。
ってこの声何処かで聴いた事がある様な…。

「って…あれ?裏葉君?
裏「…お?

…何故僕の名前を知っている。
貴様…一体何者だ…!!

……。

………あれ?

裏「…静名さん?
静名「裏葉君…?
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